ファンドレイジング・イベント&ナラティヴ・コミュニティの集い
ナラティヴ・カーニバル 2024
【イベントの趣旨】
人生に生じた苦悩や問題のために、カウンセリングを受けることが、大切な時があります。しかし、カウンセリングを受けるための公的な支援政策が不十分なので、金銭にも苦しい状況にあると、その必要なカウンセリングを受けることができません。そのような状況にある人は、数多くいると見積もっています。
そのような人々にカウンセリングなどの支援を届けたいと考えています。このファンドレイジングイベント(活動資金を集めるための企画)において、ワークショップやセミナー、活動報告、実践報告を提供し、このイベントから得られた収益を、無料のカウンセリングなどを提供するために利用いたします。
2021年と2022年で実施した「ナラティヴ・カーニバル」の活動資金によって、NPACCでは、すでに無料カウンセリングを提供する「あまやどりプロジェクト」(https://npacc.jp/amayadori/)を実施しています。今回の資金も「あまやどりプロジェクト」のために活用します。またこれ以外にも、支援を必要とする人のための事業が思いつくのであれば、活用していきます。
このイベントは、趣旨に賛同する団体が主催し、講師または実行委員となってくれるボランティアなどのさまざまな人たちから協力をもらいながら実施していきます。参加費に関しても、いくつかの段階を設け、払いたいだけ払ってもらうようにします。参加費を払うことを通じて、無料カウンセリングへの募金をするというふうに思っていただけたらと考えています。本イベントの収支、および、このイベントで得られたファンドによるカウンセリングの概要は、イベント参加者およびファンドへの寄付者に報告いたします。
なお「ナラティヴ・カーニバル」は、ファンドレイジングとしてだけでなく、「ナラティヴ・コミュニティの集い」としても開催しています。ナラティヴ・アプローチが少しずつ広がりつつある中で、さまざまなところで取り組みがなされてるようになってきています。そのような取り組みを発表することによって自分たちの活動を振り返ると共に、そのような取り組みを聞くことによって活力をもらうことができるのではないかと考えています。ナラティヴ・アプローチに取り組む人たちのつながりが広がったり、豊かになることを願ってのことです。
よって、今回から発表者を公募いたします。今までの取り組みなどについて発表したい方は、次のフォームから申し込んでください。なお、発表する内容についての注意は、このフォームに明記してありますので、しっかりとお読みください。
発表申込フォーム:https://bit.ly/422dik7(3月14日追記:プログラム枠がすべて埋まりましたので、受付は終了しました)
【スケジュール、参加費など】
イベント: ファンドレイジング・イベント&ナラティヴ・コミュニティの集い「ナラティヴ・カーニバル 2024」
開催日: 2024年4月20日(土)~4月21日(日)
開催方法: ZOOMによるオンライン配信
寄付金: 参加者が参加金額を選択できるシステム。3000円、8000円、12000円、2万円から選ぶことができます。なお、参加費の違いによって、イベントの参加条件が変わることはありません。
当日参加について:当日参加できない場合でも、後日動画を視聴できますので、ナラティヴ・カーニバルのチケットは購入して頂けます。
各プログラムへの申込み: 人数制限を設けているプログラムへの申込み方法は、本イベントに申し込んだ人にご連絡いたします。別のPeatixの申込みサイトを準備して、そこから申し込んでもらうことにする予定です。なお、個別のプログラムへの参加費は別途必要ありません。
申込先: https://narrativecarnival2024.peatix.com
問合せ先: ナラティヴ実践協働研究センター( narrative@npacc.jp )
【寄付について】
本ファンドレイジングイベントの趣旨にご賛同いただき、イベントとは別にご寄付いただけたら、大変ありがたいと思います。その際には、以下の口座にお振込みいただきたく、お願いいたします。
なお、振り込んでいただいた場合には、ご本人を確認させていただくために、ご本人のお名前とご連絡先の電話番号、そしてメールアドレスを、narrative@npacc.jpまでお知らせいただくようお願いいたします。
寄付振込先
【楽天銀行】
第一営業支店 支店番号 251
普通預金 7834885
口座名義 一般社団法人 ナラティヴ実践協働研究センター
【郵便局】
記号 10120 番号 93359251
名前 シヤ)ナラティヴジッセンキョウドウケンキュウセンター
<他金融機関から振り込む場合>
店名 〇一八(読み ゼロイチハチ) 店番 108 普通預金 9335925
あまやどりプロジェクト
コミュニティによって支えられる無料カウンセリング
本プロジェクトの詳細は次のページをごらんください。
本プロジェクトでカウンセリングを受けた方からの感想も届いています。次のページでご覧ください。
「ナラティヴ・カーニバル」プログラム
申込不要:参加申し込みは必要ありません。
申込必要:参加申込が必要となります。
後日視聴◯:後日録画の視聴ができます。
後日視聴✖:後日録画の視聴はできません。
後日視聴?:現在、視聴できるか不明です。
定員無:参加人数の制限はありません。
定員○○名:参加人数は○○人までです。
ナラティヴ・カーニバル 2024 プログラム
2024年4月20日(土曜日)
カーニバル広場
事前申込不要
メインホール 1
事前申込不要
ホール 2
事前申込が必要
ホール 3
事前申込が必要
ホール 4
事前申込が必要
ホール 5
事前申込が必要
カーニバル広場(総合案内ロビー)
OVICEというツールを使う予定です。
オープニング&ガイダンス (9:15-10:00)
申込不要 後日視聴◯
カーニバル広場(総合案内ロビー)
セッションの合間に、行き先がわからなくなったら、または、ちょっとおしゃべりがしたくなったら、お寄りください。
プログラム 1-1 (10:00-12:30)
申込不要 後日視聴◯ 定員なし
ナラティヴ・スーパービジョン(RC)の可能性を検討する
国重浩一、浅野衣子、松本寛子、佐藤透子、真弓悦子、奥野由美子
プログラム 1-2 (10:00-12:30)
申込必要 後日視聴◯ 定員30名
まるごと性別解体ショー
佐倉智美
プログラム 1-3 (10:00-11:30)
申込必要 後日視聴◯ 定員なし
発達障害(神経発達症)に向けたオープンダイアローグの実施について(対話的居場所の有効性)
とらっち(久保田晃祥)
プログラム 1-4 (10:00-12:30)
申込必要 後日視聴✖ 定員なし
コレクティヴ・ナラティヴ・プラクティス:複数の人やグループへのナラティヴ・アプローチの可能性について考える
プログラム 1-5 (10:00-11:30)
申込必要 後日視聴? 定員12名
社会構成主義にちょっとだけ触れてみるツアー
八巻甲一
カーニバル広場(総合案内ロビー)
セッションの合間に、行き先がわからなくなったら、または、ちょっとおしゃべりがしたくなったら、お寄りください。
プログラム 2-1 (13:30-17:00)
申込不要 後日視聴◯ 定員なし
ナラティヴ・セラピー入門
横山克貴
プログラム 2-2 (13:30-17:00)
申込必要 後日視聴✖ 定員30名
パブリック・カンバセーションを体験してみよう !
飯島邦子、岩本善人、園木紀子、永田有紀、藤森圭子、吉田成雄(五十音順)
※ プログラム参加にあたっては留意事項をご確認ください。
プログラム 2-3 (13:30-17:00)
申込必要 後日視聴? 定員12名
ナラティヴ・セラピーのアプローチ方法で、組織、チーム、グループの問題に向き合う
中里高宏
※ プログラム参加にあたっては留意事項をご確認ください。
プログラム 2-4 (13:30-15:00)
申込必要 後日視聴✖ 定員なし
看護における対話の可能性
小瀬古伸幸、野村涼子
プログラム 2-5 (13:30-16:30)
申込不要 後日視聴◯ 定員なし
震災被災地で心理援助職に何ができるのか?
国重浩一・小林美穂子・松村倫子
2024年4月21日(日曜日)
カーニバル広場
事前申込不要
メインホール 1
事前申込不要
ホール 2
事前申込が必要
ホール 3
事前申込が必要
ホール 4
事前申込が必要
ホール 5
事前申込が必要
カーニバル広場(総合案内ロビー)
ガイダンス (9:30-10:00)
カーニバル広場(総合案内ロビー)
セッションの合間に、行き先がわからなくなったら、または、ちょっとおしゃべりがしたくなったら、お寄りください。
プログラム 3-1 (10:00-12:30)
申込不要 後日視聴◯ 定員なし
ナラティヴ・セラピーとオープンダイアローグ~
オープンダイアローグ・アプローチ研究会FLAT
プログラム 3-2 (10:00-12:30)
申込必要 後日視聴◯ 定員なし
自己物語再構成 ライティング法について
プログラム 3-3 (10:00-12:30)
申込必要 後日視聴一部のみ△ 定員25名
「コレクティヴ・ナラティヴ」というジャーニー(旅路)~「マラソン・オブ・ライフ」という2年間の実践を通して~
都築慶子(ケイティさん)、佐藤 衛、鈴木剛、荒井康行、鈴木由子、櫻井友美、溝井伸彰、岩本善人(敬称略、順不同)
※ プログラム参加にあたっては留意事項をご確認ください。
プログラム 3-4 (10:00-12:00)
申込必要 後日視聴✖ 定員20名
ワーク「擬人化した問題にインタビュー」
プログラム 3-5 (10:00-12:30)
申込必要 後日視聴✖ 定員12名
Tree of life 人生の木を描こう
永田有紀、小金井希容子、野村涼子、田村知佳子
カーニバル広場(総合案内ロビー)
セッションの合間に、行き先がわからなくなったら、または、ちょっとおしゃべりがしたくなったら、お寄りください。
プログラム 4-1 (13:30-17:00)
申込不要 後日視聴◯ 定員なし
深刻な問題にこそプレイフルアプローチ
荒井康行、白坂葉子、松本寛子、齋藤友美子、真弓悦子
プログラム 4-2 (13:30-17:00)
申込必要 後日視聴✖ 定員なし
組織にナラティヴの考えを持ち込むってどういう感じ?
佐藤 衛、飯島 邦子
プログラム 4-3 (13:30-17:00)
申込必要 後日視聴一部のみ△ 定員40名
「いじめ・暴力に向き合う学校づくり」の上演をみて対話してみる
真弓悦子、岩本善人、吉田成雄
プログラム 4-4 (13:30-16:00)
申込必要 後日視聴◯ 定員なし
キャリアのカウンセリングとナラティヴの出会いから実践へ
浅野衣子
プログラム 4-5 (13:30-17:00)
申込不要 後日視聴? 定員未定
未定
17:30~18:30
クロージング
各プログラムの紹介
申し込みのあったプログラムと検討中のプログラムを紹介します。
2024年4月20日(土曜日)午前の部
ナラティヴ・スーパービジョン(RC)の可能性を検討する
事前申込不要、後日視聴〇、定員なし
【プレゼンター】 国重浩一(ナラティヴ実践協働研究センター)、浅野衣子(キャリア開発サポーターズ)、松本寛子(にいがたナラティヴ研究所)、佐藤透子(地域若者サポートステーション・キャリアコンサルタント)、眞弓悦子(MYキャリア)、奥野由美子(キャリアコンサルタント)
【内容】 ナラティヴ・セラピーにおいては、スーパービジョンにおいても、対人支援者を認証し、その後取り組み対する可能性を探究することによって、実践を振り返りような取り組みをしています。
NPACCでは、デイヴィッド・パレが提唱している構造を参考にしながら、取り組んできています。ここでは、この構造について概要を説明した後、今すでに取り組んでいるファシリテーターを招いて、この可能性を探っていきます。
日本では、スーパービジョンという名称が教育や指導という側面の色合いを強く含んでいるため、NPACCでは「リフレクシヴ・コンバセーション(RC)」と呼んでいます。これは、「実践を振り返る会話」というような意味です。
まるごと性別解体ショー
事前申込必要、後日視聴◯、定員30名
【プレゼンター】 佐倉智美(NPO法人SEAN理事、大学教員)
【内容】 「人には[性別]というものがあり、すなわちそれは[男]と[女]である」という思い込みを解体して、ひとりひとりもっと気持ちを楽にして健やかに生きるための発想転換のヒントを探る講座。「LGBT」の説明でよくある[身体の性別][心の性別][性的指向]などもゼンゼンじつは[性別]ではないという視角から、はてさて何がもたらされるでしょうか!?
発達障害(神経発達症)に向けたオープンダイアローグの実施について(対話的居場所の有効性)
事前申込必要、後日視聴◯、定員なし
【プレゼンター】 とらっち(久保田晃祥) NPO法人ヴィータ(大人の発達障害者支援)理事長、一般社団法人オープンダイアローグ・アプローチ研究会FLAT共同代表
【内容】 NPO法人ヴィータは大人の発達障害・神経発達症の方の支援、とくに福祉の対象になりにくい働く発達障害の方をメインに支援をしている団体です。2021年4月から、毎週2~3回、オンラインのオープンダイアローグと月1回リアルのオープンダイアローグを発達障害・神経発達症の方向けに行っています。これまでオンラインで250回以上、リアルで50回以上のオープンダイアローグを開催し、参加人数は延べ1800人以上になっています。
このオープンダイアローグでは基本的に発達障害・神経発達症の当事者、たまに支援者が参加者となり、継続性や治療的な意味合いではなく、体験会的および自助会的な要素がつよい会になっている。とはいえ、あまり対話を知らない方や単発参加の方がいる中で、どのように運営しているのか、どのような有効性を感じているのかをお話しします。後半は、参加者の方と対話的にディスカッションできればと思います。是非ご参加ください。
コレクティヴ・ナラティヴ・プラクティス:複数の人やグループへのナラティヴ・アプローチの可能性について考える
事前申込必要、後日視聴✖、定員なし
【プレゼンター】 松岡佐知、佐藤衛、最首克也
【内容】 ナラティヴ・アプローチは、1対1の会話を通じたセラピーというかたちで用いられることが多いですが、私たちは、デイヴィット・デンボロウの著作に出会い、複数の人、グループに対しても用いられていることを知りました。このセッションでは、デンボロウのデンボロウの複数の人、グループとの取り組み事例(ストーリー)の紹介を通じて、参加者の皆様と共に、ナラティヴ・アプローチが、カウンセリングルームを超えた、よりオープンな社会的な取り組みにつながる可能性を語り合い、探りたいと思っています。
社会構成主義にちょっとだけ触れてみるツアー
事前申込必要、後日視聴?、定員12名
【プレゼンター】 八巻甲一(アサーショントレーニングのトレーナー)
【内容】 「なるほど、社会構成主義が言わんとしていることに頷けるなぁ」というミニツアーです。具体的には、アサーショントレーニングのシートを使ったワークをし感想を述べあい、ついでにちょっと散歩(もちろんWeb上で)もしてみます。つまり、ガーゲンの言う、私たちが「現実だ」と思っていることはすべて「社会的に構成されたもの」ということに触れる体験をしてみようという訳です。「社会構成主義って何?」という方たちとツアーに出たいです。「知ってるよ」という方はご遠慮を(笑)。面白そうだからちょっと覗いてみようぐらいでお立ち寄りください。4人以上集まったら開催します。
2024年4月20日(土曜日)午後の部
ナラティヴ・セラピー入門
事前申込不要、後日視聴〇、定員なし
【プレゼンター】 横山克貴(ナラティヴ実践協働研究センター)
【内容】 NPACCでは、マイケル・ホワイトとディヴィッド・エプストンから始まる、ナラティヴ・セラピーをベースとした実践を行っています。このセラピーは社会構成主義などの新しい考え方を背景に持っているため、いったいどのようなものなのか、どう学んだり、取り組み始めればいいのか、少々わかりにくい部分もあります。そこで、NPACCでは折に触れて入門的な講座を提供してきました。このカーニバルでも、せっかくなので、そのようなプログラムを組みたいと思いました。最近、ナラティヴに興味を持たれた方はもちろん、改めてそうした部分を聴いてみたいという方でも、もしご興味があればどうぞお越しください。内容としては、講義的に話す時間と、小グループでのディスカッションする時間を交互に取る形で進めたいと思います。
パブリック・カンバセーションを体験してみよう !
事前申込必要、後日視聴不可✖、定員30名
【プレゼンター】 飯島邦子、岩本善人、園木紀子、永田有紀、藤森圭子、吉田成雄(五十音順、実践トレーニングコース生)
【内容】
対立する立場に立つ人々が、お互いの違いを認め、共存することはできるのでしょうか?
「あなたへの社会構成主義」(ケネス・J. ガーゲン 著,東村知子 翻訳,ナカニシヤ出版)6章では、パブリック・カンバセーション・プロジェクトを紹介しています。このプログラムでは、このパブリック・カンバセーションを実際に体験してみようという試みです。
<パブリック・カンバセーション・プロジェクトについて>
「あなたへの社会構成主義」(ケネス・J. ガーゲン 著,東村知子 翻訳,ナカニシヤ出版)6章より。「中絶の是非について信条・価値観の異なる人たちが一同に介して、議論の前にプライベートを共有し、問題とあなた自身との関係、あなたが最も大切にしたいこと、他者の話を聞いた上での内省という三つを順番に話していきました。参加者は、セッションを通してこの問題に対する深い理解を得られ、「他者」を自分と同じ人間として見られるようになったとのことです。根本的な考え方は変わらなくても、問題を「黒か白か」という目で見たり、反対する立場にある人を悪魔のようであるかのようにみなしたりすることがなくなったのです。」
あなたは、最近、あなたの信条、価値観と異なる意見を聞いたとき、ざわざわした経験はありますか? その問題は、あなたの経験とどう結びついているのでしょう。あなたの大切にしたい価値観とどう結び付いていますか? 大きな対立の事例でなくても、何か話してみたいことがあるかもしれません。
この会では、いくつかのテーマの中から、話しあってみたいテーマを選定して、パブリック・カンバセーションをやってみます。
関係の中に意味が作られていく、変化力を持つ対話のアプローチを体験してみませんか。
<想定しているテーマ例>
1.中絶認めるべき?
2.自分は老後、施設に入るか、家で過ごすか。
3.夫婦別姓を認めるべき?
4.出生前診断は必要?
5.(自分の・家族の)延命措置はする?
※ 当日はここからアンケート結果をもとにテーマを選ぶ予定です。
【留意事項】
当日実施するワークショップの性格上、以下の点につき予めご承知のうえ申し込みください。
・当日は、全員の方にワークに参加いただきます。
・パソコンからカメラonでご参加ください。「耳だけ」の参加はできません。
・当日は、途中参加や途中退出がないようにお願いします。
・お申し込みされた方に、事前に、当日の資料とテーマ選定アンケートを企画メンバーからお送りします
(できるだけ皆さんの声をテーマ選定に反映したいと思いますので、お手数ですが、事前のご回答、ご協力お願い致します)。
【これまでに「パブリック・カンバセーション」に参加された方の声】
・対立する人と人が分かり合えるのは不可能なのかと思っていたが、相手を知れることが嬉しい機会だった。
・集団として合意形成する時、私は「違うんだよな」という言葉を飲み込んでいたが、自分はこう思うということが聞かれることのありがたさを体験した。
・大切な価値観を語ってもらうところがナラティヴ・アプローチだと思った。
・相手のことを好きにはなれないけれど、あなたはこう考えているんですね、ということを安全に話し、聞ける。二択じゃない世界観。合意形成するというゴールじゃないゴールがあることを知ってもらいたい。
ナラティヴ・セラピーのアプローチ方法で、組織、チーム、グループの問題に向き合う
事前申込必要、後日視聴?、定員12名
【プレゼンター】 中里高宏(Narrative Kia Ora、ナラティヴ・セラピー実践トレーニングコース(KEA))
【内容】 私は主にグループを支援する仕事をしており「カウンセリング」という場では「ナラティヴ・セラピー」から学んだことを活かすに至っていません。しかし、せっかく学んだ「ナラティヴ・セラピー」でどの様なことができるのか、どの様な場で活用することができるのかについて「日常での実践」を意識し、考えてきました。
ニュージーランドのカウンセラー、ドナルド・マクミナミンさんは、グループが抱える問題や課題に取り組む際にも「ナラティヴ・セラピー」のアプローチ方法で問題や課題に取り組んでいます。
このワークショップでは、ドナルドさんから教わった「ナラティヴ・セラピー」のアプローチ方法で、組織、チーム、グループが抱える問題や課題にどの様に向き合うことができるについて、当日参加される皆さんと一緒に問題(もしくは課題)に向き合い、どの様なことができるのかについて検討してみたいと思います。
まだ、ナラティヴ・セラピーについて、あまりご存知ない方にも参加いただける様にワークの進行を努めていきたいと思います。皆様の活躍の場にナラティヴ・セラピーのアプローチ方法がどの様に活かすことができるのかの参考になればと思います。
【留意事項】
当日実施するワークショップの性格上、以下の点につき予めご承知のうえ申し込みください。
・当日はワークを「グループで問題に向き合うワーク」を実施します。
・全員の方にワークに参加いただきます。「耳だけ」の参加はできません。
・ワーク中は、「音声ミュート」や「画面オフ」の状態になることがない様お願いします。
・当日は、途中参加や途中退出がないようにお願いします。
看護における対話の可能性
事前申込必要、後日視聴✖、定員なし
【プレゼンター】 小瀬古伸幸(精神科認定看護師/WRAPファシリテーター/Family Work Practitioner、訪問看護ステーションみのり統括所長)、野村涼子(精神科看護師/保健師/公認心理師、カウンセリングルーム雨の庭)
【内容】 看護の視点を保ちながら、患者さんの意思をどう大切にしていけばいいか。
どの領域の看護師も悩むところだと思いますが、精神科分野では特に、常にこの葛藤を抱えて支援を提供していくことになります。
この答えのない問いに、2人で挑戦していく対談です。
震災被災地で心理援助職に何ができるのか?
事前申込不要、後日視聴◯、定員なし
【プレゼンター】 国重浩一、小林美穂子・松村倫子
【内容】 東日本大震災から13年が過ぎました。2011年5月から2013年2月まで(時々現地を離れた時期もありましたが)およそ2年間、気仙沼に滞在し、高等学校を中心に対人支援活動に従事しました。
その時のことは、『ナラティヴ・プラクティスを通して見た東日本大震災後の気仙沼』(https://ratik.org/704/201305163/)と『震災被災地で心理援助職に何ができるのか?』(https://ratik.org/3116/907438036/)にまとめました。
本書において「『一体何をすればよいのだろうか?』という問いかけに明確な答えを提示することを目指すつもりはない。ここでは、現地の状況を把握し、その対応方法を探していく、基盤とできるようなもの、そこからいろいろと考えていけるようなもの、そして、それを現地の人びとと共有し、育んでいけるようなものについて、考察していきたいのである』と書きました。
能登半島地震での活動について、具体的に語ることはできないのですが、上のような考え方や姿勢を共有することによって、いろいろと考える機会になればと思っているところです。
2024年4月21日(日曜日)午前の部
ナラティヴ・セラピーとオープンダイアローグ~
事前申込不要、後日視聴〇、定員なし
【プレゼンター】 西岡望(FLAT)、久保田晃祥(FLAT、NPO法人VITA)、越名智美(FLAT)、川島真希子(FLAT、市民活動団体フィーカ)
【内容】
オープンダイアローグ とナラティヴ・セラピーは、どこが似ていて、どこが違うのか。
オープンダイアローグ を実践する上で、ナラティヴの学びがどのように役に立つのか。
OW&Rチームとオープンダイアローグ 、両方とも経験したからこその感じること、などなどをみなさんと共有したいと思っています。
私たちFLATは、おそらくどのオープンダイアローグ の団体よりも、かなりナラティヴ寄りだと思っています。また、私たちがナラティヴのことを紹介したり、学ぶ場を提供することで、オープンダイアローグ の方々をたくさんナラティヴ沼にお誘いしてしまっている自覚もあります。
FLATメンバーはどのようにしてナラティヴを学び始めたのか、沼度、などを自己紹介しながら、私たちは、なぜオープンダイアローグ だけでなく、ナラティヴの学びをも大事にしているのか、参加者の皆さんも交えてお話したいと思っています。
自己物語再構成 ライティング法について
事前申込必要、後日視聴〇、定員なし
【プレゼンター】 小澤康司(立正大学心理学部、NPO-JCC会長 臨床心理士・公認心理士・キャリコン)
【内容】 「自己物語再構成ライティング法(Self-Narrative Reconstruction Writing Method)」(以下SNRW 法)は、「ナラティブ・セラピー」の重要なアイデアを踏まえて、これまでの自己物語(ドミナント・ストーリー)とは矛盾するユニークな結果を探索し、これまでの自己物語を作りあげていたディスコースを明るみにだすことによって、新たな物語(オルタナティブ・ストーリー)の再構成を行うライティング法です。今回その方法と特徴について報告します。
「コレクティヴ・ナラティヴ」というジャーニー(旅路)~「マラソン・オブ・ライフ」という2年間の実践を通して~)
事前申込必要、後日視聴一部のみ可△、定員25名
【プレゼンター】 MOL(マラソン・オブ・ライフ)グループ 都築慶子(ケイティさん)、佐藤 衛、鈴木剛、荒井康行、鈴木由子、櫻井友美、溝井伸彰、岩本善人(敬称略、順不同)
【内容】 「コレクティヴ・ナラティヴ」とは、どんなものなのでしょうか。
社会から、世界から、追い込まれたひとの物語を集めていきます。
「コミュニュティ・ワーク」「ソーシャル・ワーク」としてのナラティヴということも出来るかもしれません。アウトサイダー・ウィットネス(定義的祝祭)をツールとしても使っていきます。
そこで、大切にされていることは、どんなことなのでしょう。
その取り組みの中で、どのような景色が見えてくるのでしょうか。
そこには、どのような倫理実践があるのでしょう。
世界の中で、日本から、発信できるものは、はたしてあるのでしょうか。
ケイティさんの「マラソン・オブ・ライフ」のメソッドの取り組みを、ともに作成する協働者として集まったメンバーで、この2年間の旅路をお話ししていきます。
日本の被ばく二世・三世の平和活動、オーストラリアのアボリジニの方の平和活動もご紹介します。
「コレクティヴ・ナラティヴ」の魅力としては、
・外に開かれているアプローチ
・世界と瞬時に共有できる、交流できる、つながれる。世界のコミュニュティがつながっていく
・協働(コラヴォレィティヴ)がやりやすい。さまざまな世界のコミュニュティの知恵を協働できる
・醍醐味は、ツールの共有。大きなコミュニュティの一員になれる
などと、いえるのかもしれません。
わたしたちの、まだ日本では馴染みのない「コレクティヴ・ナラティヴ」の2年間の右往左往する旅の景色を、少しお伝えできればと感じています。
その旅は、目的地の見えない冒険であったような気もしています。旅は、けっしてスムーズなものではなかったのです。
あなたは、はたして、どのようなところに運ばれるのでしょうか。
【このプログラムに参加するにあたっての留意事項】
1 戦争・暴力の話しも出てくることがあります。ご了解ください。
2 途中で気分が悪くなったり、不調を感じたりした方は、ご自身の判断で、ご退席下さい。
3 グループや全体の共有でも、他者への配慮を、互いに心がけていきたいと考えます。
ワーク「擬人化した問題にインタビュー」
事前申込必要、後日視聴不可✖、定員20名
【プレゼンター】 手島由佳、仲代仁子、大河内章子、飯島邦子(実践トレーニングコース KEA生)
【内容】 マイケル・ホワイトは、外在化を練習するためのワークを提案してくれています。国重浩一は、このワークを事例をつけて『ナラティヴ・セラピー・ワークショップ Book Ⅰ』を紹介しています。
人が困難な問題に向き合うとき、うまくいかないのは自分のせいだ、あの人が悪いというように問題が人の中に位置づけられてしまうと、そのことは結局、自分自身や相手に向かっての非難や否定となり、うまくいくどころか状況はネガティブな方向に向かってしまいます。
このワークでは、問題を人から分離し、その問題を弱らせる方法をみつける会話とはどのようなものか、外在化する会話を体験してみていただこうということで企画をしました。
ご参加の方々には「擬人化した問題さん」と「悩まされている人さん」の役になっていただき、インタビュー形式で質問をして、会話の中で「問題さん」を弱らせる方法を探っていきます。
インタビュアーはこのワークの担当者が行いますので質問を考えてくる必要はありません。
ナラティヴにはあまり馴染みがないなあと思われる方も、慣れ親しんでいる方も、プレイフルな感覚で楽しく体験していただけるワークとなるといいなあと思っております。どうぞご参加ください。お会いできるのを楽しみにしています。
Tree of life 人生の木を描こう
事前申込必要、後日視聴不可✖、定員12名
【プレゼンター】 永田有紀(Story of us)、小金井希容子(Story of us)、野村涼子(精神科看護師/保健師/公認心理師、カウンセリングルーム雨の庭、実践トレーニングコースKAKA生)、田村知佳子(キャリアコンサルタント、実践トレーニングコースKAKA生)
【内容】
“Tree of life(人生の木)”をご存知でしょうか。
ナラティヴ・アプローチの中で、 HIV/AIDSに関連した数々の喪失に苦しむ人々を援助する方法として、ヌカゼロ・ヌクベとデイヴィッド・デンボロウとが、共同で開発したものです。
私たちの人生が混乱しているとき、それは流れの早い、危険に満ちた川で急流に飲まれそうになっている時にも例えられます。
その混乱、急流から抜け出す道を見つけ、川岸に上って、ようやく私たちは、自分の人生を見下ろすことができます。
そのような川岸のポジションを作り出す一つの手法です。
〜「ふだん使いのナラティヴ・セラピー」D・デンボロウ より
自分の「人生の木」を描いてみませんか?
自分のこれまでを振り返ったり、今現在を考えてみたり、これからを想像するような、そんな時間になるかもしれません(思いもよらないようなことを思い出すこともあるかもしれません)。
一人での作業が終わったら、グループに分かれて自分の描いた木をシェアします。そして他の参加者の方からコメントをもらいます。
“Tree of life(人生の木)”は、いろいろな場面で、いろいろな年齢層の方々を対象に実施されています。いろいろなやり方もありますが、今回はオンラインで実施をします。
興味のある方、ぜひご参加ください。
※ 顔を出しての(カメラオンでの)参加になります。
※ 申し込みいただいた方には、事前に資料を送付いたします。
2024年4月21日(日曜日)午後の部
深刻な問題にこそプレイフルアプローチ
事前申込不要、後日視聴〇、定員なし
【プレゼンター】 荒井康行、白坂葉子、松本寛子、齋藤友美子、真弓悦子
【内容】 ジェニファー・フリーマン、デイヴィッド・エプストン、ディーン・ロボヴィッツ著『深刻な問題に対するプレイフル・アプローチ:子どもやその家族とのナラティヴ・セラピー(Playful Approaches to Serious Problems: Narrative Therapy With Children and Their Families)』(1997)は、荒井康行さんと国重浩一さんが翻訳に取り組み、現在いよいよ出版へ向けての準備が進んでいます。
本書には、ナラティヴ・セラピーの哲学や信念とともに、子どもたちやその家族とのユニークで創造的な仕事がたくさん紹介されています。また、深刻な状況にあっても、創造性やユーモア、時に「型破り」な発想が、協働する人々の間にどれほどエージェンシーを取り戻してくれるか、私たちに希望を示してくれます。当日は、翻訳者の荒井康行さんに本書の意義と魅力を語っていただきます。
また、本書に描かれた魅力的な事例をいくつか紹介し、語り合い、皆さんと一緒に味わう時間にできたらと思っています。グループでの話し合いの時間も予定しています。
組織にナラティヴの考えを持ち込むってどういう感じ?
事前申込不要、後日視聴✖、定員なし
【プレゼンター】 佐藤 衛(ファシリテーター、コーチ)、飯島 邦子(ファシリテーター、カウンセラー、実践トレーニングコースKEA生)
【内容】 人がよりイキイキと働き、組織としての可能性をより拡げていくために、ナラティヴ・アプローチの考えを応用する可能性について、探究していきたいと思います
具体的には、社会構成主義をベースとする組織開発の一つの手法であるアプリシエイティヴ・インクワイアリーの考えを紹介し、そこにナラティヴ・セラピーの考え方をとり入れることで、より働く人の気持ちや言葉を大切にして、より実効性の高いものにできないか、考えてみます。
さらに、その流れを広義のファシリテーションから紐解き、集団に対するナラティヴ・アプローチの概念を広げてみることにチャレンジしたいと思います。
この時間で紹介する考えは、方法論として固まったものではなく、実践経験から生み出されたアイディア段階のものだったり、試行段階のものを含みます。参加の皆さんとの対話を通じて、さらに新しいアイディアが生まれたり、より実効性のある方法が生み出されるといいなと思います。
ナラティヴ・セラピーの初歩的な知識(外在化、ユニーク・アウトカム、再著述、リフレクティング、アウトサイダー・ウィットネスなど)をお持ちの方で、それを組織に活かすことに興味がある方、このテーマについて一緒に考えてみたい方におすすめいたします。
「いじめ・暴力に向き合う学校づくり」の上演をみて対話してみる
事前申込必要、後日視聴一部のみ△、定員40名
【プレゼンター】 真弓悦子(MYキャリア)、岩本善人(ナラティヴ・カウンセリング・「スペース」)
吉田成雄(ナラティヴ・カウンセリング・「スペース」)
【内容】
「いじめ・暴力に向き合う学校づくり」は、ナラティヴによる仲裁という考えにより学校現場の対立解決に応用した実践例について書かれています。著者は、「こうした対立への対処法を生徒が学ぶことは、民主主義社会において、社会の一市民となる備えをすることだ」と考えています。
「学校という場所は、どうしたら他の人とうまくやっていけるか、どうしたら自分のしたいことを公共の福祉との間で調整していける、そしてどうしたら排除でなく包摂する形で他者との違いを扱っていけるか、そうしたことを子どもたちが学んでいくべきところでもある。」
とも述べています。
こうした対立への対処法は子どもたちだけでなく、私たち大人も学んでいくべきものなのではないでしょうか。
この会では、著者の実践例の逐語をもとにした上演から、
私たちの現場へ、どのように活かしていけるかを対話していきます。
いじめ・暴力に向き合う学校づくり: 対立を修復し、学びに変えるナラティブ・アプローチ
ジョン ウィンズレイド (著), マイケル ウィリアムズ (著), John Winslade (原名), Michael Williams (原名), 綾城 初穂 (翻訳)
新曜社 (2016/10/1)
第4章メディエーションの上演をみて、シーンごとにグループで対話します。
上演形式のため、セリフにアレンジしています。
キャリアのカウンセリングとナラティヴの出会いから実践へ
事前申込必要、後日視聴〇、定員なし
【プレゼンター】 浅野衣子(キャリア開発サポーターズ)
【内容】 2001年にキャリア開発支援者として、カウンセリングの実践を始めました。
2015年12月にナラティヴ・セラピーと出会い、2019年から2年間NPACCのナラティヴ・セラピー実践トレーニングコースに参加し修了した後も、キャリアのカウンセリングにナラティヴ・セラピーのアイデアを取り入れ実践してきました。ナラティヴに出会う前と後で何が変化してきたのか。また変化しなかったことは何なのかについて触れ、キャリアのカウンセリングとナラティヴの取り組みについて事例を交えながらお話したいと思っています。