「ナラティヴ・セラピー・ワークショップ・シリーズ 2021」エッセイ「ワークショップ・シリーズに参加して」
2022-02-17「遺伝カウンセリングとナラティヴ・セラピー」へのアンケート結果
2022-03-242022年3月19日(土) 9:30~16:30に開催されました「秘密いじめ対策隊」ワークショップのアンケート結果を掲載いたします。なお、本ワークショップの概要につきましては、次のリンク(https://npacc.jp/2022/3380/)を参考にしてください。
ワークショップ参加者に共有し、NPACCのホームページにも掲載していい | |
1 | 子どもに限らず、目の前にいる人が有能で、善意を持っていて、敬意を払うべき存在であると信じ続けられるかが、試されているのだと感じました。それは困難なことですが、そうした実践を一貫してしているMikeをはじめとした先達の存在が、自分に勇気を与えてくれます。そして、最後にMikeが私たちを尊重してくれたように、私たち自身も尊重されるからこそ、私たち支援者もクライエントや子どもたちを尊重することができると感じました。 |
2 | 学級の子供たちだけでなく職場の人間関係でも似たようなことは起こります。職場で応用してみようかなと思いました。 |
3 | 「ひとが問題ではない。問題が問題である」「誰も責めないアプローチ」「子供たちが自分で何が大切であるかを考える場を奪わないこと」 |
4 | まずは小さなことから行う。子どもと自分を信じ、問題が問題であって人が問題ではないという視点でかかわっていく。 |
5 | 罰するということの意味を深く考えさせられました。また、子どもの問題や課題を解決する力を、大人はもっと信じなくてはいけないとつくづく思いました。それぞれのストーリーがあることを理解し、それに寄り添いつつストーリーを紡いでいくことが大切ですね。いじめの問題に留まらず、学習の場面でも同じことが言えると思います。 |
6 | とても考えに及ばなかった秘密いじめ対策隊で驚きでしたが、お話を伺って、いじめだけでなく人を育てるという意味でとても大切な取り組みだと感じました。学校は、処罰や指導が責められる時代になってやりにくさを感じています。責めずに適切に学ぶ機会を与えること、しかも子供たちが自ら解決していくということが重要だと感じました。いきなり学校で提案すると賛同を得られなそうですが、研修会などを実施にていくことで理解が得られそうだと感じました。 |
7 | 日本でもっと普及するためにはどうしたらよいのかと考えました。自分も中学時代にいじめを体験してその時にこのような取組があったら、現在の自分はどうなっていたのだろうか。思い出したくない過去となっていなかったのではないかと思いました。自分はいま、教育者の立場にはありませんが、子供を持つ親として、また、自分の日常の実践として問題を見ていくことの大切さを再確認しました。 |
8 | 今すぐ秘密いじめ対策隊を実践するということは難しいかも知れませんが、「責められると守るしかなくなってしまう」「持っている資質の戸をたたくこと」という言葉はとても響いてくる言葉でした。その人が持っている力を信じる姿勢を持ち続けてきたつもりですが、改めて大切にしていきたいと思いました。 また、自宅で問題が起こった時にトライしてみたらと言われた時、過去を振り返り、子どもたちの間の出来事で人(子ども)を責めるところには戻れなかったので、私は問題を問題だと考えるところに魅かれていったのかもしれないと思いました。 |
9 | 日ごろプレイバックシアター(即興再現劇)を使って全国の小学校にいじめ防止授業をさせて頂いています。被害者、加害者、傍観者それぞれの立場での体験や気持ちを語ってその場で劇にしていますが、加害者を責めている訳ではないという立場でやっていますが、再度その立ち位置が明確になりました。また自分自身も日常、他人や社会を責める姿勢ではなく、問題や課題を見ていくことが大事だと再認識しました |
10 | 解決に近道無し。子どもを信じ、人を信じて、一つずつ向き合っていくしかないんだな…と再確認しました。世の中に何か影響できるであろう、わたしの立場や役割、同じ志を持っている仲間を巻き込んで、もっともっと「先生」たちに伝えていきたい、伝えていきます。 |
11 | 私は小学校でスクールカウンセラーをしています。面接でいじめられている、ということが話された時には、状況の確認や、その人がやってきたことを見つけたり、できることを探したりすること、先生に伝えて良いかの確認をして伝えることなど、それらが、私に出来ることだと思っていました。今日のワークショップに参加したのは、これだけで良いのか?とか、もっと深刻ないじめがあった場合、どうやっていけばいいのか?ということの準備のためにと思ったからです。 ワークショップに参加して、1番印象に残っているのは、自分のできることを小さく見積もらないで、という所だったと思います。目の前にいる児童が自分の力で解決していくのをサポートする、という立ち位置に関しては考えやすいのですが、そのために、周囲ー先生や管理職、保護者とどんな風に共有し、話し合っていくのか、という所はこれからだな、と思いました。人が問題なのではなくて、問題が問題だということを体現していくこと、そこを意識したいと思っています。どうもありがとうございました。 |
12 | 加害者と被害者として考えるのではなく、問題に影響をうけている「ひと」として考えることが大切だと感じました。 綾城さんのいじめの最後は透明化され、被害者自身が次の加害者になっていくという話に、加害者も被害者も表裏一体、問題を断ち切ることだけが、その連鎖を止めることができるのだという視点に立つことができました。 |
13 | 今自分の居る環境のひとつが、とても幸せだなと思いました。「人が問題ではない。問題が問題なのだ。」この言葉に興味を持ち、もっと知ろう、どういうことなのだろう、と考えてくれる人たちの中で仕事をしています。子どもたちの変化を見て、こういうことだったのかと感じた時には、率直にその思いも返してくれたりもしています。小さな実践でも、UABTにつながる人たちが増えて行くプロセスを丁寧に紡いで行きたいと思います。(名前出してもかまいませんが、もし出すようであれば「かおり」でお願いします。) |
14 | 1日ありがとうございました。SCの立場で参加しました。秘密いじめ隊について、ナラティヴを学び始めた頃は「日本では難しいかな・・・」と思っていました。今日お話を伺い、どのように児童・生徒を見ようと思うのかという自分の姿勢自体が変化してきていることに気づきました。子どもたちだけで取り組めることがあり、それを「日本の学校でもできるのではないか?」と思えました。もちろん、実践するためにはSCだけでなく、管理職の先生、担任、担任外で動ける先生の協力が必要です。学校内で、SCとして「問題を問題」として扱えるように、日々の姿勢から周囲に理解してもらえるよう活動していきたいと思いました。 |
15 | 改めて子どもの力を信じ切れるかどうかが問われているように感じました。また、あまり話題としては取り上げられませんでしたが、校長がトライを許可したことは大きなステップだと感じました。そして、この話題がもっと広がると良いなと思いました。私も機会を見つけて発信してみたいと思います。 |
16 | 私自身は教育関係者ではありませんが、子どもたちの見守り活動をボランティアで行っています。その活動の中では教育関係者との会合があり、子どもたちの学校生活について意見を交換する機会もあります。地方都市のそのまた地方の小さな地域ですが、学校でのいじめの問題も、もちろんあり、今日のワークショップは私の関心の高いところでした。 「人が問題なのではない、問題が問題なのだ」という姿勢で臨む秘密いじめ対策隊の活動は、なんとも小気味良く、さわやかで気持ちのいい取り組みですね。人を責めないアプローチの持つ良さを、私の地域の教育関係者にも知ってほしいと思いました。日本で行うとなると、いろんなハードルを越えるための努力も必要になるのかもしれませんが、実践事例がある事は何よりの大きな希望に思えます。今日参加できてよかったです。この企画を持ってくださったこと、また事例を発表してくださった事に感謝です。ありがとうがざいました。 |
17 | 問題が問題である。罰を与えるのではなく、修復しアイデンティティーを変える支援をする、子供たち自身が解決する。こちらの立ち位置をしっかりと認識できた。そしてそれを実践していくには、こちらが体現していくかどうか。力を頂いたことと自分を振り返ることができました。 |
18 | 「あなたは大切な存在。ギフトはあなたの前の子どもたち」というマイクのメッセージを聴いて、私は先生ではないですが、感動して涙がこぼれました。 UABTという手段にも大いなる可能性を感じました。でも何より、「そう言ったのは前のことであって、今ではないよね」という言葉と共に、その子を場に招き入れたS先生のあり方そのものが、このUABTの活動を成功に導いたのだと思います。 また、UABTで子どもたち自身がやっていることはまさにファシリテーションそのもの。子供たちを信じること、子どもたちに機会を作ってあげること、それだけでこのような可能性の芽が花開くことに感動しました。 組織の中でも同じようにラベルを貼られたまま物語を聴いてもらえずに周縁化されてしまう声が一杯あります。誰かを責める方向に戻るのは本当に容易いのですが、その難しさを感じている自分も受け止めつつ、「問題が問題なのであって、人が問題なのではない」ということを見つめ続けていきたいと思います。 |
19 | 2018年にニュージーランドでの研修会に参加させていただき、現地での実践をお話しいただいた時から、自分でもいつか実践してみたいとずっとチャンスを伺っていました。ですが、小学校の学級担任である以上、「いじめ」が起こらないような学級づくりをしなくてはなりませんので、ナラティブ・セラピーとともにこのアンダーカバーチームのエッセンスを、取り入れて、子ども達が対話しながら人間関係を構築したり、学級での様々な場面での問題を解決していけることを目指しています。子どもって素直にすごいなって思います。どんどん変わっていくので。マイケルもおっしゃっていましたが、「人が問題」と考える方々との戦いになるんです(笑)。それでも、対話ができ様々な違いを認め合え、許せるような子どもたちの集団としての姿が、有効性を示す一番の手だと感じています。ナラティブセラピーを柱とした学級作りとしての実践をいつかお示しできたらと思いますが、この実践にはSAFE AND PEACEFUL SCHOOLSのエッセンスが不可欠です。セラピーではなく教師が指導の中で使っていけることをもっと広げていくために、今後もせっせと実践に励みたいと思います。大変有意義な時間をありがとうございました。マイケルからのコメント、ありがたかったです。 |
20 | 小学校現場での「いじめ問題」に新たな視点と解決法を頂いた。今後、ナラティブについて学びたい。 |
21 | 子どもに自分たちで問題の解決を考えさせることはとても大切であり、子どもの持つ力を引き出し人間として欠かせない力を成長させることだと感じた。そして、そのような活動を計画するとき、「問題が問題であり、人が問題でない」とのナラティブの信念は大きな力となることも強く感じた。 |
22 | いじめが問題だ,いじめストーリーに生徒たちが巻き込まれているというくだりを聞くにつれ,発想はやはりナラティヴに基づいているものなんだなぁと感じました。グレン先生の講義を受けたときも,「ポジション」という言葉が出てきた記憶がありますが,自分をどんなポジションに置くか,人にどんなポジションにいてもらうかを変えることで,ストーリーも行動も変わるものなのだなと今回の研修を受けて,より考えるようになりました。 また実践した方の声を聴けるのは本当に貴重な経験だと思いました。実際に行う際の現実的な制約や必要な段取りを知れてありがたかったです。また,秘密いじめ対策隊を行う上での実施者のスタンスとして,他の教員等々との連携や,選ばれた子供たちの認識・スタンスのマネジメントがとても重要だと思いました。日本で初めての事例にしては細かいところのケアが行き届いていて,トラブルシューティングもなされていて,高い精度で実施されているように感じました。参考にしてエッセンスを取り入れていきたいと思いました。 最後に「UABTは人のアイデンティティ・評判を変更するものだ」という言葉が印象に残っています。何度も繰り返しになりますが,ナラティヴに基づいた方法なのだということを感じました。秘密いじめ対策隊は被害者・加害者・傍観者そのいずれもが自分のアイデンティティを一挙に変えるという点でより洗練された方法なのかな,などと考えておりました。今後も秘密いじめ対策隊との関わりを持っていきたいと思えました。貴重な研修ありがとうございました。 |
23 | 「秘密いじめ対策態隊」は子どもたちの意識が、社会的・文化的に汚染されていないから有効なのだろうと思いました。しかし、実際は大人の世界でもいじめ・嫌がらせがあり、苦しんでいる人がいるわけだから、「5つのプラン」の具体的方法を職場などの人間関係に応用することは、何らかの助けにならないだろうかと思いながら聞いていました。また、この方法に必要なこととして、「謙虚」と「共感」というお話がありましが、「謙虚」ということがどのような状態を意味しているのかもう少し詳しく聞きたいと思いました。 |
24 | 私は学校関係ではなく、興味本位というスタンスで参加しました。ところが、皆さんの発表が生き生きとしていることに感動し、すべての環境に通じる価値観を持っておられると思いました。それは個人の力だけではなく、集団の生み出す力に対する信頼ということです。最初の立ち上げに対する迷いにも素直に触れておられましたが、立ち上げたのち「子どもたちが全部やってくれた」経緯が詳しく述べられました。そういう集団に成長していくためには、やはりナラティヴアプローチの考え方と、ファシリテーターを務められた先生の力が大きな推進力を果たしていると思いました。そして、ここのいじめにとどまらず、クラス全体にこの力が及んでいく様子にも感激しました。なんとか、これを参考に、自分の職場でも何かできたらいい、という新鮮なエネルギーをいただいた一日でした。 |
25 | ありがとうございました。 私はNZで今回のお話を伺った時に、日本では難しいよなぁとすぐさま考えてしまったことを思い出しました。ですので、綾城さんのSVがあったにせよ実践されたS先生の勇気が本当に素晴らしいと感じました。私は高校で特別支援Coをしています。授業は他の教員と同じように担当しており、またそれ以外にも兼務をしているためこの取組ができる物理的時間がありません。日本、特に高校でも生徒のさまざまな問題行動にフリーで関わることのできる立場の専門職の配置を望みます。 |
26 | 罰や責めが何を生み出している(生んでしまいうる)のかということと、子どもたちが教室の主人公であり、自分たちのストーリーを紡いでいく力があり(=自分たちで責任を取っていくことができるということ、それをサポートすることが教員にできることだということ、を、S先生とマイクの実践のお話から受け取ることができました。組織や関係の中での難しさは多々ありますが、できるだけ、その姿勢をもって若い人たちに接していきたいと、そして必要時には周りの先生方に理解を求めながら、マイクたちのような関わりができるようになりたいと思いました。 |
27 | 「人が問題ではない。問題が問題だ」は、何度も目にも耳にもしてきましたが、それを体現するとこうなる、という実例を教えていただいたと感じます。とてもわかりやすく感じました。 いじめっ子・いじめられっ子の心理と、それへの対応を学ぶことができたことも大きかったと思いますが、何よりも実践されたS先生の体験からくるシェアとその在り方に触れられたのが、貴重な体験でした。 仕事で教育関係にも携わっているので、学んだこと感じたことをシェアしていきたいと思います。 自分事としては、身近な家族や人間関係から、「人が問題ではない。問題が問題だ」に基いて関わっていくことを、毎日意識していこうと思います。 ありがとうございました! |
28 | 秘密いじめ対策隊は、加害者教育でもあるということが、今回わかりました。 S先生の実践から、子どもたちへの信頼と任せる姿勢が、大切なことを感じました。ありがとうございました。 |
29 | 人が問題ではなく問題が問題である。やはり難しいことではあるけれど、だからこそ言葉にして残している。これを意識し続けることで、今までにない関係性ができるのだと改めて感じた。 |
30 | 2017年に現地のWSに参加させていただき、数年経って改めてUABTや日頃のSC臨床について振り返りをさせていただく貴重な機会でした。綾城先生の解説では、国のいじめの理解に本質主義が見え隠れしているということで、日頃、法にのっとった体制づくりをせねばと感じていたプレッシャーから解放されるような思いがして有難かったです。 また、勤務校ではすぐにはUABTを組織できないとしても、No Blameに立脚することで、日頃の加害側生徒への対応がどのように変化するだろうかということ、一方でS先生の実践をうかがうと、私のような専任のSCはをUABTをコーディネイトしやすい立場なのではないかということ、などより深めて考えたいと思う発見がありました。さらに、いじめを「孤立」の問題と考えたとき不登校の問題にも応用し、クラスの子どもたちがクラスの問題として参与したり学ぶ機会にできるのではないか、と色々考えさせられました。いただいた刺激をどうやって現場の先生方に共有・相談していくか、ということが今後の私の課題です。 |
31 | 今回も刺激的なワークショップありがとうございました。私が所属している団体でもいじめを防ぐためにどうするべきか検討する機会がありましたが効果的な介入方法が見出せていない印象でした。今回のワークショップは、加害者をメンバーに取り入れるという画期的な発想でとても興味をもちました。また、著書も一読しましたがケースに応じていくつかの介入方法をしめしていただきとても参考になりました。日本でそのまま応用できるかは今後検討していく余地があると思いますが1日でも早くこれらの介入方法を認知していただければ日本のいじめ問題も大きく変化するのではないかと希望を抱くことができました。 |
32 | とても豊かな時間をいただき、ありがとうございました。まず、いじめの構造がどのようなものか知れたことは、とても興味深かったです。また、日頃自分自身も簡単に使ってしまいがちな本質主義。この考え方が活かせる種類の問題もあるが、人が問題に絡む場合、おおくの場合は、悪いのは誰か。正すべきは誰か。もっと工夫や努力をするべきは誰かに陥ってしまう。そこから、関わるみんなが居心地のよい結論に進むのをあまり見たことがない気がします。「人が問題ではない。問題が問題だ。」という考え方から語られるストーリー。ストーリーを語ることは人生を語ることにもつながる。現在表立っていないストーリーがきっとあると、語る機会や場を作ることの重要性も改めて認識しました。またそこに至るまでの日頃からの姿勢や在り方の大切さもS先生のお話から感じ得ました。先生は「自分は何もしていない。子供たちががすごいんだ」と繰り返しお話しくださいましたが、日頃からの生徒との関わり方やそれを知っている生徒との組み合わせでなければ、「秘密いじめ対策隊」は子供たちのすごさが存分に出せる場になっただろうかとも思いました。 お話くださった綾城さん、S先生、マイクさん。みなさんプレイフルな空気を身に纏っておられたのが、とても印象的でした。ありがとうございました! |