ナラティヴ・セラピー実践トレーニングコースの第1期全過程終了

さゆりさんとのダイアログ「オレンジ色に見える世界」の「読み(解説)」を募集!
2021-02-25
「海外のセラピストに学ぶ」シリーズ
2021-03-09
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ナラティヴ実践協働研究センターでは、2019年5月から、2年間の「ナラティヴ・セラピー実践トレーニングコース」をスタートさせました。年間16日(2年間で32日)の対話的な学び、課題図書、いろいろなアサインメント、さまざまなプラクティスを重ねてきました。ナラティヴ・セラピーを共に学んできたことは、コースを提供する側にとっても大きな意味や意義のあることだったとつくづく感じています。COVID-19(コロナッチ)のために、集まって学ぶことができなくなりましたが、それにもかかわらず、学びを止めることなく、取り組んでくることができました。

2021年2月27日(土)と28日(日)で、「ナラティヴ・セラピー実践トレーニングコース」の第1期生(パイロットコース)の全課程が修了しました。2年間の学びや体験を、ここで取り組んだナラティヴ・セラピーのインタビュー技術や、チームとして聞き、それを返す実践(OW&Rチーム)によって、確認することをもって、最後のワークショップを終了しました。

NPACCでは、資格認定ビジネスをしないことを明言しています。ですので、このコースが終了しても、NPACCは「認定ナラティヴ・セラピスト」のような資格を発行しません。しかし、単なる認定書ではなく、ナラティヴ・セラピーを集中的に取り組んだという実感とその学びを手にすることができたのではないかと思っています。つまり、修了証がそのことを物語ることになるでしょう。

この「ナラティヴ・セラピー実践トレーニングコース」は、授業形式のものではなく、さまざまなトピックをめぐって対話と実践を繰り返すものです。そして、そのことを書き綴っていくことが求められます。このコースを提供しながら、対話によって深い学びが生じうるのだということを実感できました。

昨今、できるだけ簡単に概要をつかみ、できるだけ時間をかけずに新しいものを得たいという傾向は強いと思います。しかし、NPACCは、それに逆行していきたいと考えています。文献を読み、その意味を吟味し、それを実践した体感によって、その意味を確認していくような作業に取り組んでいます。

この2年間ナラティヴ・セラピーに取り組んだ人たちが、今後、さまざまな領域で、ナラティヴ・セラピーを実践するという狭い意味ではなく、ナラティヴ・セラピーが大切にしているところを体現するのを期待し、応援したいと考えています。

さまざまなことに感謝しつつ、ひとつの終わりを迎えました。

なお、第3期ですが、募集を2021年末に実施し、2022年4月からスタートさせる予定です。