ナラティヴ実践協働研究センターのオンライン講座
「カウンセリング・トレーニングコース」
社会構成主義時代のナラティヴ・アプローチをベースとしたカウンセリングを学ぶ
コースの特徴
- 最新のカウンセリングの教科書を採用しました!
(カナダ・オタワ大学教授デイヴィッド・パレ著 翻訳プロジェクトが進行中) - 傾聴や共感だけに留まらない、カウンセリングにおける会話ついて学ぶ機会です。
- カウンセリング関係の資格を有している人は、その実践をより豊かなものにつながります。
- 資格のない人もカウンセリングに興味、関心がある人であれば、誰でも参加できます。
- このコースで、カウンセリング関係の資格を取得することはできません。真にカウンセリング実践の向上に取り組みたい人向けのコースとなっています。
- パソコン、タブレット、スマホで参加できるオンライン講座です(ZOOMというアプリを使用します)。
- 平日の夜に開講(夜7時~9時半)します。
- コースは6モジュール(1モジュールは10回)で構成され、どのモジュールからでも受講可能です。年に2モジュール開催し、3年かけて修了します。
概 要
時代と共に発展してきた新しいカウンセリングの理論と技術を、わかりやすいテキストに沿って学んでいく講座です。傾聴や共感という受動的な技法だけでなく、質問を交え、相手との対話を通じて、新しい意味づけやストーリーが生まれる可能性を探っていくカウンセリングについて学んでいきます。
さまざまな地域からも参加してもらえるように、パソコンやタブレット、スマホからでもアクセスできるZOOMというアプリを使用します(アプリ自体は無料です)。つまり、受講者が端末とインターネット環境を用意すれば、どこからでも受講できます。平日の夜の開講(7時から9時半)となります。
この講座は、理論だけでなくより実践的な技術も学ぶことができます。コースは、6モジュールに分割され、どこからでも学ぶことができます。1モジュールは、10回です。1年に2モジュールずつ開催する予定です。モジュールの修了には、8回以上の参加が必要になります。また、コース終了のためには、最期にエッセイを提出する必要があります。
このコースは、単に講義を聴くというだけでなく、オンライン上で、小グループに分かれて、いろいろとディスカッションしながらすすめていきます。
対話の真価を発揮させることを
目指すカウンセリングについて
ナラティヴ実践協働研究センター(NPACC)では、ナラティヴ・セラピーをベースとしてカウンセリングやセラピーを提供しています。そのナラティヴ・セラピーを包括しつつ、今まで培われたカウンセリングの技法と組み合わせたアプローチを、コラボレイティヴ・カウンセリングと呼びます。
本講座では、カナダのオタワ大学教授の「協働するカウンセリングと心理療法―文化とナラティヴをめぐる臨床実践テキスト―(The Practice of Collaborative Counseling and Psychotherapy: Developing Skills In Culturally Mindful Helping)」(邦題は仮)という心理療法のテキストブックを利用します。2021年末には出版すべく、翻訳作業に取り組んでいます。ナラティヴ・セラピーや調停、そしてグリーフ・セラピーで有名なジョン・ウィンズレイドが、本書を絶賛しています。
カウンセリングにおいては、傾聴や共感のような概念に象徴されるように、比較的受動的なものとして理解されてきました。その逆では、教育やコーチング、ガイダンスのように、相手に何か積極的に伝える、あるいは介入するというものがあります。このどちらも、一方方向のこととして理解されがちになってしまいます。
近年、対話そのものについて目が向けられるようになってきました。それは、対話を、新しい意味合いや価値を見いだし、新しいストーリーが生じる場として理解するということです。つまりそれは、単に情報のやりとりだけをするものという見方ではなく、協働的に新しいことを作り上げるということなのです。
それは、決まり切った手順に従って、順序よくすすめるようなものではありません。相手と向き合い、その場に提示された題材を二人で、さまざまな角度から眺め、ああでもないこうでもない、ここから見たらどう見えるのだろうか、と一緒に考えていくようなプロセスとなるでしょう。
決まり切った手順を学ぶことは、することが明確であるために、学びやすいかのように見えます。しかし、実際の相談業務は、そのような手順だけで乗り切ることはできません。この業務は、本質的に常に即興性が求められます。学習を簡単にするという理由だけで、この要素を切り落とすべきではないのです。そうではなく、学習の場でこそ、決まり切った手順ではないやり方で、対話をすすめることについて、取り組むことができると言えるでしょう。なぜなら学習の場は、試行錯誤し失敗しながら、少しずつ身につけていくことを前提としているからです。
テキストブック
デイヴィッド・パレ著「The Practice of Collaborative Counseling and Psychotherapy: Developing Skills In Culturally Mindful Helping(協働するカウンセリングと心理療法―文化とナラティヴをめぐる臨床実践テキスト―)(邦題は仮)」 (翻訳プロジェクト進行中 2021年末に出版予定)
講座では、本書の抄訳に基づいて作成するパワーポイントを用いて、学習を進めます。本書が出版されましたら、コーステキストとして購入してください。
テキストの目次(仮題)
〔第1巻〕
第Ⅰ部 実践への備え
第1章 文化・カウンセリング・ケア
第2章 治療的会話
第Ⅱ部 協働に向けての基礎作り
第3章 受け止めと傾聴
第4章 関係を築く
〔第2巻〕
第Ⅲ部 クライエントの経験をマッピングする
第5章 意味の受け取りと読み取り
第6章 意味に応答し、意味を確認する
第Ⅳ部 課題・望み・機会をアセスメントする
第7章 問題と望みを定義して描き出す
第8章 アセスメントⅠ 課題と能力を評価する
第9章 アセスメントⅡ より広い文脈に注目する
〔第3巻〕
第Ⅴ部 変化を促進する
第10章 協働的作用——望む結果に向けた達成可能な目標——
第11章 クライエントの行動に取り組む
第12章 思考と信念に取り組む
第13章 感情と価値観に取り組む
第14章 ストーリーに取り組む
第15章 終わりと始まり
コース・スケジュール
2020年
回数 | モジュール1 | 回数 | モジュール2 |
1 | 6月2日(火) | 1 | 10月6日(火) |
2 | 6月9日(火) | 2 | 10月13日(火) |
3 | 6月16日(火) | 3 | 10月20日(火) |
4 | 6月23日(火) | 4 | 10月27日(火) |
5 | 6月30日(火) | 11月3日は休講 | |
6 | 7月7日(火) | 5 | 11月10日(火) |
7 | 7月14日(火) | 6 | 11月17日(火) |
8 | 7月21日(火) | 7 | 11月24日(火) |
9 | 7月28日(火) | 8 | 12月1日(火) |
10 | 8月4日(火) | 9 | 12月8日(火) |
10 | 12月15日(火) |
2021年
回数 | モジュール3 | 回数 | モジュール4 |
1 | 5月25日(火) | 1 | 10月5日(火) |
2 | 6月1日(火) | 2 | 10月12日(火) |
3 | 6月8日(火) | 3 | 10月19日(火) |
4 | 6月15日(火) | 4 | 10月26日(火) |
5 | 6月22日(火) | 5 | 11月2日(火) |
6 | 6月29日(火) | 6 | 11月9日(火) |
7 | 7月6日(火) | 7 | 11月16日(火) |
8 | 7月13日(火) | 11月23日は休講 | |
9 | 7月20日(火) | 8 | 11月30日(火) |
10 | 7月27日(火) | 9 | 12月7日(火) |
10 | 12月14日(火) |
2022年
回数 | モジュール5 | 回数 | モジュール6 |
1 | 5月24日(火) | 1 | 10月4日(火) |
2 | 5月31日(火) | 2 | 10月11日(火) |
3 | 6月7日(火) | 3 | 10月18日(火) |
4 | 6月14日(火) | 4 | 10月25日(火) |
5 | 6月21日(火) | 5 | 11月1日(火) |
6 | 6月28日(火) | 6 | 11月8日(火) |
7 | 7月5日(火) | 7 | 11月15日(火) |
8 | 7月12日(火) | 8 | 11月22日(火) |
9 | 7月19日(火) | 9 | 11月29日(火) |
10 | 7月26日(火) | 10 | 12月6日(火) |
講座について
対象: 心理療法・カウンセリング・セラピーに興味がある人(受講にあたって、資格は問いません)
コース: 全6モジュール(1モジュールは10回)
1年に2モジュールずつ開催予定。3年で修了。
必要機材: インターネット環境、パソコン、タブレットまたはスマホ、パソコン用のカメラとマイク(最近のノートパソコンには付属しています)、ZOOMアプリ(無料)
開講日: 火曜日の夜7時~9時半の2時間半
詳細な日程は「コース・スケジュール」を参照ください。
費用: 1モジュールあたり38000円(消費税を含む)
募集人数: 40名程度
申込先 モジュール途中から申し込む場合には、narrative@npacc.jpまで問い合わせてください。
主たる講師&ファシリテーター
☆ 横山克貴(臨床心理士&公認心理師)
☆ 白坂葉子(臨床心理士)
☆ 国重浩一(臨床心理士&ニュージーランド・カウンセラー協会員)
ポリシー
申し込んだモジュールの開始の二日前までであれば、全額返却します。ただし返金に際して、Peatixシステムの規定に準拠した手数料がかかる場合があります。
何らかの理由で受講することができなかった場合(受講回数が2回以内)、返金することはできませんが、次のモジュールを無償で受けることができます。
同じモジュールを再度受講したい場合には、受講料を半額とします。
受講者の機材の不備によって受講できなかった場合には、受講者の責任となります。ただ、プレゼンテーションを録画しておく予定ですので、後日、各自が見ることで対応してもらいます。なお、この録画を見ることだけで、受講したとみなすことはできません。ディスカッションに参加する必要があります。
NPACC側の機材などの不備によって、講座を開催することができなかった場合には、その講座を補講する回を設けます。
修了証は、全モジュールを修了し、エッセイを提出してから発行いたします。
問合せ先
ナラティヴ実践協働研究センター
narrative@npacc.jp
https://npacc.jp/
https://www.facebook.com/npacc.jp/