えぬぱっくの本棚(11冊目)『多重トラウマからの影響に苦しんでいる人との取り組み』

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2026-03-16
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えぬぱっくの本棚(11冊目)

マイケル・ホワイト(2004)「多重トラウマからの影響に苦しんでいる人との取り組み」

White, M. (2004). Working with people who are suffering the consequences of multiple trauma. 

■「えぬぱっくの本棚」について

 カウンセリングやセラピーに取り組む中では様々な書籍や文献に出会うことになると思います。そうして魅力的な本に出会った時、その本の中身や、そこから着想を得て膨らませたアイデアを、誰かと話したくなった経験は誰にもあるのではないかと思います。NPACCでも、しばしばオフの時間にそうした会話が展開するのですが、この会話をもう少し広げてみることはできないだろうか、と思いました。そこで、その時々に出会い、魅力を感じた書籍や文献をシェアし、興味を持った人たちで会話を広げていくような機会を作ってみたいと考えています。

 取り扱う書籍や文献は、NPACCの興味関心上、ナラティヴ・セラピーに関係するものや、近い領域のものになると思いますが、それに限らず大切さや興味深さを感じたものがあれば積極的に取り組んでいきたいと思います。

 形としては、プレゼンターが、読んで惹かれた、あるいは発想を膨らませた本の内容をみんなで読んだり、プレゼンターが説明したり、考えたことをシェアしたりしつつ、小グループでのディスカッションなどを通して、参加している人たちで、それを基に会話できる時間を設けていく予定です。

 平日夜に2時間半ほどの時間で開催してみようと思っています。連続講座のようなものではありませんので、1回ごとにお申込みいただけます。なお、このイベントの開催は、本との出会い次第ですので不定期になります。

 参加したかったけど時間が合わなかったという人のために、その時のプレゼンテーションを録画して、後日視聴もできる形を作っておきたいと思います。

■ 今回扱う書籍・文献

マイケル・ホワイト(2004)「多重トラウマからの影響に苦しんでいる人との取り組み」

White, M. (2004). Working with people who are suffering the consequences of multiple trauma. 

■ 小論/講演録の要旨

本講演でマイケル・ホワイトは、複数のトラウマが人のアイデンティティや「自己感覚(sense of myself)」に及ぼす深刻な影響に焦点を当て、ナラティヴ・セラピーの実践がどのようにその回復を支援しうるかを論じている。

ホワイトは、トラウマが人の語りを「単一化」し、自己理解を狭めてしまうことを指摘し、豊かな物語を再構築するための実践(re-authoring conversations)の重要性を強調する。また、定義的祝祭(definitional ceremony)やアウトサイダー・ウィットネス実践(outsider-witness practices)が、本人が大切にしている価値や意図を再発見し、それを社会的に認証する場として機能することを説明する。

さらに、講演の後半では、記憶理論(memory theory)の知見を取り上げ、トラウマによって断片化・解離した記憶を再び結びつけるためには、まず「自己感覚」の再活性化が不可欠であると論じる。ホワイトは、記憶の再統合は単なる回想作業ではなく、人が自らの価値・意図・願いを再び語りうる位置に立ち戻ることによって可能になると述べる。

この講演録は、ラマッラの支援者たちとの協議のもと、録音・書き起こし・編集され、アラビア語にも翻訳されることを前提として作成された。複雑なトラウマを抱える人々と関わる実践者に向けて、ナラティヴ・セラピーの核心的な考え方と具体的な実践の一端を示す内容となっている。 

■ 論文の入手方法

本論文が収録されている書籍は、次のリンクから入手することができます。

https://dulwichcentre.com.au/wp-content/uploads/2020/01/Working_with_people_who_are_suffering_the_consequences_of_multiple_trauma_Michael_White-2.pdf

■ 本講演録の要旨を説明した動画

本論文を翻訳したものをNotebookLMで動画にしてもらいました。本論文は3部構成になっていますが、この動画は、第1部「Value, resonance, and definitional ceremony」だけです。

NotebookLMの特性上、ビジネスシーンで、要点を強調するような表現になっていますが、これは、必ずしもNPACCの意図しているものではないことをご理解ください。また、講演録では、細部に大切なことが強調されています。マイケル・ホワイトのトラウマへの取り組みを、この動画だけで判断しないようにお願いします。ですので、参考程度に留めておいてください。NotebookLMでこんなことができるのだと思うぐらいで見ていただけたらと思います。

※参加方法および資料の入手方法について:本プログラムに申込完了後、Peatixにログインしていただき、「マイチケット」を選択してください。本イベントのチケットにある「イベントに参加」ボタンを押しますと、参加にあたって必要な情報(ZOOMアドレスと資料のダウンロード先)が表示されます。なお資料は、イベント開催の数日前ぐらいまでにアップする予定です。

■ プログラム

日時:2026年5月15日(金)29日(金)19:30~22:00
開催形式:オンライン(ZOOM)
今回のプレゼンター:国重浩一(臨床心理士・ニュージーランド・カウンセラー協会員)
ファシリテーター:白坂葉子、横山克貴
当日参加チケット、及び録画視聴券:¥6,800(税込)
参加枠:45名ほど

※ 二日間のプログラムですので、1日だけの参加することができません。しかし、当日参加できなくても、録画を視聴することができますので、両日参加できなくても申し込むことができます。
※ 録画視聴可能期間は、3か月となります。

申込先:https://npaccnohondana202605.peatix.com

領収書について:Peatixでは、「インボイス制度に対応した適格請求書の発行」ができるようになりました。詳しくは次のリンクをご覧ください。https://help-organizer.peatix.com/ja-JP/support/solutions/articles/44002459755-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%82%B9%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%AB%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%81%97%E3%81%9F%E9%81%A9%E6%A0%BC%E8%AB%8B%E6%B1%82%E6%9B%B8%E3%81%AE%E7%99%BA%E8%A1%8C%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6

主催:ナラティヴ実践協働研究センター