ニュージーランドで感じ、学ぶナラティヴ・セラピー・ワークショップ 2023 参加者からのリフレクション

参加者からの声〈8〉リスニング実践トレーニングコース2023前期平日夜(火・金)
2023-08-29
ナラティヴ・セラピー実践トレーニングコース(2024年スタート)の募集を開始します
2023-09-22
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2023-08-29
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2023年5月と8月にニュージーランド、ハミルトン市で5日間のナラティヴ・セラピーのワークショップを実施しました。そのワークショップの詳細は次のページを参考にしてください。
https://npacc.jp/2023/3574/

参加者からのリフレクションをまとめましたので掲載します。これは、ホームページに掲載してもいいという許可をもらったものだけになります。

来年も8月の第2週頃に同様のワークショップを開催する予定にしています。

2023年5月① このワークショップから何を持って帰れるでしょうか? ここで学んだことがみなさんの今後の活動の中でどのような違いをもたらす予感がありますでしょうか?② ニュージーランドでワークショップに参加したことは、どのような意味があったのでしょうか?
15日間という凝縮した時間を作って下さいましてありがとうございました。WS以外の時間も語り合い、学びを深めることができました。そこでの会話は支援者としてだけでなく、生活者としてそれぞれの人生の語りを聴く機会にもなりました。このように学ぶ仲間ができることの大切さを感じます。今後の活動では、特に理論的背景を学ぶこと、質問を常に考えることが重要であるところに運ばれました。コツコツと進めていけるような予感がしています。NZで実践されている5人のナラティヴ・セラピストと、現地のさまざまな小学生たち、先生方と出会う貴重な機会でした。NZでもそれぞれに自分の生活や人生があり、その上に実践があるというあたり前に気づくことができました。NZは遠いところではなく、身近な存在になりました。
2今回のNZWSに参加して5人の講師陣からの学びと、ハミルトンイースト小学校にてNZで現実のものとされている「人が学び育ち上がる」関係性(とそれを作り続けている取り組み)の今現在を肌に感じることができたことで、関係性を紡いでいくことが、どのように育ちあがりの環境を提供するのか考えると共に、その関わりを作っていくナラティヴ(ナラティヴ・セラピー)というものを全体的に捉える機会を得たように感じています。そのことを含めて、ナラティヴに出会ってからここまでの数年間を落ち着いて眺めることができ、望んでいる方向へ歩んでいることを確認すると共に、棚上げにしていることについて、そのことにより生まれたものや可能となったことと、逆に生まれなかったものや遠ざかったものを考えました。目の前の人との関わりでどのような関係を作るかということだけでなく、私たちを支えている文化やシステムにも目を向けながら、そこをも含めた意識を持って実践に取り組んでいく気持ちが強くなりました。まず、日本を離れてNZの豊かな自然や人々の暮らしの中に1週間ほど滞在したことは、自分自身の思考や体の固まり加減を緩めてくれました。そして、NPACC NZ、NPACC、また現地でWSを支えてくださったみなさんの温かい関わりと、参加メンバーと美味しいお茶&お菓子と共にゆったりとした時間もあったことで、体験していることに加えて経験してきたことの繋がりなども含めて様々な立ち位置からの会話を重ねていけたことは、前述のものと重なりますが、今どんなところに立っているのか、ここから先どのようにナラティヴと共に生きていきたいのかを改めて考える機会になりました。
3話を聞くときの姿勢(答えはその人の中にある)、人が問題ではなく問題の状態が問題であるという捉え方、その出来事によって受けた影響やどうなればいいか、何が助けになるかを聞くこと、困難を乗り越えた時の話を聞く時の質問によってその人を力付けることもできることなどワークで体験しながら実感することができました。ここで学んだことを心において人を尊重しながらその人の力になれるような関わりがしたい。自分の可能性へのチャレンジでした。知らない世界を知り、視野が広がりました。また、あらためて人との繋がり、関わりの大切さを知りました。これから自分がやっていくことに取り入れます。
4多様性を受け入れ、共存する、存在を認める。文化・組織・チーム・人を生み出すために必要な土台があるんだということを実感できた。このことを意識することで、やることは同じであっても、あり方に違いが出て来る予感。そしてそこが変わると何かが動き出す予感あり。日本で書籍やzoom(最近は対面)で学ぶことが出来るが、実際にその土地に行き、人々の生活の中に身をおいてナラティヴを見つめると、ぼんやりとだがこんな背景があるんだ。とか、こうやってこの哲学が生まれて来たんだ。を感じることが出来たような気がする。
5同調圧力や予定調和ではない、内発的動機に基づく力強い活動への変化をもたらしそう。
力と知識、組織と個人について興味がわき探求したくなった。
同じ空気を吸いながら学ぶ仲間を得られたこと。私にとっては1日あたりオンラインで換算すると数十時間分と感じられる濃密な経験をできた。
6​講師の方々の言葉の選び方やそこから垣間見える講師に共通する姿勢をとおして、ナラティヴ・セラピーを実践するには、ナラティヴ・セラピーの思想的背景の理解がとても重要であることをしっかりと受け取った気がします。この受けとったものを自分なりに言語化できるようにすること、そしてそれを実践に活かせるよう、これからも仲間とともに学びの旅路を歩みたいと思います。
またこれまで、私のなかでのPractice、practice、practiceは「練習」というニュアンスが強かったのですが、今回のワークショップを参加したことでその意味合いが「実践」へと変化していった感じがしています。その実践の第一歩として、考えられるだけのナラティヴ・セラピーの質問を書き出し、それを出来るだけ多く使ってみることにチャレンジしていきたいです。
マオリの文化や、多種多様な民族や様々な国・地域からの移住者から成り立つ土地の文化に触れながら学ぶ環境が、日本で学んでいるときとは違うモノやコト目や耳を向けやすくしてくれています。現地の小学校訪問は、私に自分の遠い昔の物語を呼び覚ましてくれました。そしてその物語も、私がナラティヴ・セラピーを学んでいることに繋がっていたことを感じることができました。
またワークショップは、自分自身をいたわる時間にもなり気持ちがとても楽になりました。
7ワークショップを通して、これからの人との関わり方であったり、生き方を変えてくれるような経験のなったと思う。どんな仕事をするにしても、なにか問題は常に起こり得るわけであり、その時に今回学んだ考え方(問題が問題であり、その人が問題なのでないということ)を持っているだけでも、相手への関わり方も絶対に変わると思う。
ワークショップを勉強した後に、Instagramで、経験してどう思ったのかに加えて、「#ナラティブセラピー#学びに」と記載したのが、2人の人から興味があると反応があり、まだ全然理解はしていないにしても、学んできたことを、2人伝えることができた。すでに他の人への影響は起きていると感じています。そして、そういう考え方を持っていたいという人が、見えないだけでたくさんいるのかもしれない感じました。もっとたくさんの人に必要な考え方なのかもしれません。
日本という、自分が作り上げてきたディスコースに、まみれているところではなく、自分たちの常識で生きていない人が住む土地で、参加することによって、自由を感じることができた。また、生活圏も日本語が通じないことや生活習慣(食べるものとか)が違うことで、狙撃になり、とても楽しかった!
一緒に参加している方も、NZまで来ようと思った人であることは間違いないわけで、熱意がある方達なのだと余計に思わせてくれて、自分も何か掴みとって帰りたいという気持ちに余計にさせてくれたと思います。
8よくわからないものを持って帰ったような気がしています。そのよくわからないものは無色透明で、ともすれば周りの物が透けて見えそうで、形もはっきりしなくて、だけど、時と場合によって色や形が現れるような物のような気がします。以前より、思い込みや決めつけ見たいなものに縛られずに、相手に敬意と思いやりを持って、相手の話を興味深く聞けるような気がしています。心が軽くなったような気がしています。身体の力が抜けて楽になりました。身体の力を抜いて、仕事ができるようになっていきたいと思います。エルマリーとのハグを思い出したら、力が抜けそうです。
9講義やワークショップを行う中で、自分自身が辛かったときに、ナラティブのアプローチで話を聞いてもらえていたら、どれだけ心が軽くなったり、新しい選択肢を見いだせていただろうかと感じました。本ワークショップで学べたことを少しでも仕事やプライベートでの対人支援に活用できることに大きな可能性を感じています。昨今ではオンラインの研修等も多い中、現地で学べたことに大きな意味があると感じています。
ニュージーランドの文化や空気、生活、対面でしか感じることのできない講師の雰囲気やキャラクター、全てが私自身の財産になったと感じています。
10日間しかいなかったとは思えないほどの濃密さや充実感がありました。
私自身の人生において、大きな変化があった10日間でした。
2023年8月① このワークショップから何を持って帰れるでしょうか? ここで学んだことがみなさんの今後の活動の中でどのような違いをもたらす予感がありますでしょうか?② ニュージーランドでワークショップに参加したことは、どのような意味があったのでしょうか?
1「まだ語られていないストーリーへの好奇心」をもって質問することをもっと実践し、ブラッシュアップしたいと思えた。一方で、「問題をとりまくディスコースは何が考えられるか」ということには、常に勉強しなくてはいけないと思えた。自分が自分で気づいていないディスコースに影響を受けていることを強く意識できた。良くも悪くも人はその中で生き抜いてきて、そのことで自分を責める必要もない。そのことは相談者も同じことだと思った。まだ話せていないけれど実は大切なストーリーのピースを埋めていけること、それを聴き手のみならず、聴衆者に聴いてもらえることがいかにおだやかさをもたらすかをあらためて知った。初日の「黄色いドレス」のワークから得た経験が大きかったが、続くすべての日のワークが連続した学びをもたらした。NZという異文化の中でのワークであるということが普段と違う気づきにあっという間に連れて行ってくれたように思う。ワークを終えて、自分と対話する時間がしっかり持てることもよかった。
2ナラティヴ・セラピーの実践家である講師の方々それぞれの、人としてのあり様、豊かな個性を持った語りと思考の一端に生で触れたことから、ナラティヴ・セラピーを単純な技巧の型でなく生きられる実践として受け止めることができました。この経験が今後、ナラティヴ・セラピーの文献やケース等の学習で言葉に対して自身の持ちうる想像力の幅を広げる助けになるものと思います。入り口に立つ自分の実践の目指したい姿について、少しイメージできたような気がした感覚は、自分に希望をもたらし続けるに違いないというように予感しています。NZで参加するには、人生設計の整理や勇気も必要でした。終わった今、参加したことは、自身の立場や、心にある実現したいことと今後出来そうなことの接点を明確にすること、その道行の一歩であったと、認識しています。参加したことで、真摯に学び続け進もうとしている仲間を得ることができたことも、大きな宝物です。
また、NZで学んだということ(特に小学校見学やマオリ文化)から、日本で当たり前と思い込んでいる社会環境を俯瞰的に見る衝撃的な経験となりました。このことは、ディスコースの体験学習として大きな意味を持ちました。そして、今後の自身の思考や発想、行動に自由を与えてくれるものでもあると思います。
3カウンセラーとしての姿勢や学ぶ場の環境の大切さなど。
日々の現場で難しさを感じることは多くあるとは思いますが、立ち止まって自分がどうありたいのかを考える時に振り返る場所として今後ずっと存在してくれるように思います。
ここ数年の一番の願いが叶い、次へのステップが始まるようなそんな感じがしています。
4人とつながることで自分が存在していることをより強く実感することが出来たニュージーランドでした。ワークショップの最初のほうで、こうさんと、講師の先生と、ここではこうだよって、肩を組んでつながっていることを示してくださったのはとても印象にのこっています。私の人生の中でそんなこと堂々と言えたことがあったかなあとも思ったりしました。でもそうしていきたいし、そうなっていきたい。
で、今回、人とのつながりの中に存在する自分の、その先にあるのは自分だけでは創造しきれないもの、こと、思いなどなど、きづいたらつながりの関係性の中だからこそ、創造されて育てられていくのだなあと、そんな感覚をニュージーランドで、ワークショップで、生活して、出会って、肌で感じたとった気がしています。
これからの活動にどのような違いをもたらすかですが、日頃組織の中にいて、個人の能力とか、部署だとか、そんなところにとどまっていてはもったいない、協働というところにみんながもっと気楽に立ち寄れて、日々変化させていけるような場作りに積極的にかかわっていきたいと思います。
どのような意味があったかときかれてみて、自分の足元の感覚に目がいきました。ずっしりどっしりと、しっかりしてなきゃとおもっていたのですが、弾力と柔軟性のある、ちょっと変幻自在にも対応できそうな、ワークショップから帰ってきて、そんな場所にたっている感覚に変わっています。肩のあたりが楽だし楽しいし。悲観するより実践を怖がらずにもうちょいやっていけそうかなと思っています。